イギリス・ロンドンにはロンドン交通局、「Transport for London(トランスポート・フォー・ロンドン)」が運営する公共交通機関があり、1863年に世界最古の地下鉄として誕生したことで世界的に有名で、ロンドン市民の日々の生活を支えています。
Transport for Londonの頭文字をとり、「TfL(ティー・エフ・エル)」と略称で表記、呼称されることも多いです。
イギリスに留学や観光で来た際にロンドン交通局運営の公共交通機関を利用されることがあるかと思います。
特にロンドンで留学生活を送る留学生には必要不可欠でしょう。
ロンドン交通局はロンドン地下鉄「London Underground(ロンドン・アンダーグラウンド)」の他に、2階建バス「Double-decker bus(ダブルデッカー・バス)」で有名なバス「London Buses(ロンドン・バス)」、ロンドン東部で運行されているライトメトロ(東京のゆりかもめに類似するシステム)「Docklands Light Railway(ドックランズ・ライト・レイルウェイ)」、通称「DLR(ディー・エル・アール)」、主にロンドン郊外を運行する電車「London Overground(ロンドン・オーバーグラウンド)」等、あらゆるロンドンの公共交通機関や道路等の管理・運営・取り締まりを行なう行政機関として2000年に設立されました。
そのロンドン交通局が運営するロンドン地下鉄は正式名称が「London Underground(ロンドン・アンダーグラウンド)」、愛称は「Tube(チューブ)」として市民に親しまれています。
地上(Ground)の下(Under)にあるため、Undergroundと呼ばれます。
Tubeは地下鉄のトンネルが管状(Tube)のため、親しみを込めた名称が付いています。
実際にロンドン地下鉄を利用すると、一度は写真に収めたくなる可愛さがありますよね。
そのロンドン地下鉄には各路線に名称と合わせて色が割り当てられており、様々な方が利用する公共交通機関としてアクセシビリティーが考慮されている、デザインの観点からも評価が高いと言われていることも世界中からロンドンを訪れる方を魅了する所以ではないでしょうか。
ロンドン地下鉄の路線図は以下のリンクからご覧いただけます。
http://content.tfl.gov.uk/standard-tube-map.pdf
(ロンドン交通局は管轄のロンドン地下鉄「London Underground」の路線図の著作権を有し、 著作権法により保護されているため、留学@UKのウェブサイトに路線図を掲載しておりません)
路線は英語でLine(ライン、線)と呼ばれるため、「〇〇 + Line」という組み合わせで名称が成り立っています。
以下のアルファベット順の路線一覧を見てみましょう。
ロンドン地下鉄の路線一覧
- Bakerloo Line(ベイカールー・ライン)
- Central Line(セントラル・ライン)
- Circle Line(サークル・ライン)
- District Line(ディストリクト・ライン)
- Hammersmith & City Line(ハマースミス・アンド・シティー・ライン)
- Jubilee Line(ジュビリー・ライン)
- Metropolitan Line(メトロポリタン・ライン)
- Northern Line(ノーザン・ライン)
- Piccadilly Line(ピカデリー・ライン)
- Victoria Line(ヴィクトリア・ライン)
- Waterloo & City Line(ウォータールー・アンド・シティー・ライン)
- DLR(ディー・エル・アール)
- Emirates Air Line(エミレーツ・エア・ライン)
- London Overground(ロンドン・オーバーグラウンド)
- TfL Rail(ティー・エフ・エル・レール)
- London Trams(ロンドン・トラムズ)
12番のDLRはライトメトロ、13番のEmirates Air Lineはケーブルカー、14番のLondon Overgroundと15番のTfL Railは地上を走る電車、16番のLondon Tramsはロンドン郊外のトラム(路面電車)のため、正確にはロンドン地下鉄ではありませんが、ロンドン地下鉄の路線図に含まれています。
各名称の色、ラインカラーは以下の通りです。
瞬時に各路線を識別できるよう、高いコントラストと独自性ある配色が施されています。
- Bakerloo Line(ベイカールー・ライン)→ 茶色(Light brown)■
- Central Line(セントラル・ライン)→ 赤色(Red)■
- Circle Line(サークル・ライン)→ 黄色(Yellow)■
- District Line(ディストリクト・ライン)→ 緑色(Green)■
- Hammersmith & City Line(ハマースミス・アンド・シティー・ライン)→ ピンク色(Pink)■
- Jubilee Line(ジュビリー・ライン)→ 灰色(Grey)■
- Metropolitan Line(メトロポリタン・ライン)→ 赤紫色(Magenta)■
- Northern Line(ノーザン・ライン)→ 黒色(Black)■
- Piccadilly Line(ピカデリー・ライン)→ 濃い青色(Dark blue)■
- Victoria Line(ヴィクトリア・ライン)→ 水色(Light blue)■
- Waterloo & City Line(ウォータールー・アンド・シティー・ライン)→ 青緑色(Turquoise)■
- DLR(ディー・エル・アール)→ Persian green ■
- Emirates Air Line(エミレーツ・エア・ライン)→ Monza ■
- London Overground(ロンドン・オーバーグラウンド)→ オレンジ色(Orange) ■
- TfL Rail(ティー・エフ・エル・レール)→ 濃い青色(Dark blue)■
- London Trams(ロンドン・トラムズ)→ 黄緑色(Light green)■
各名称の由来は以下の通りです。
- Bakerloo Line(ベイカールー・ライン)→ 前身のBaker Street & Waterloo Railwayに由来
- Central Line(セントラル・ライン)→ 前身のCentral London Railwayがロンドン中心地(Central)を通っていたため
- Circle Line(サークル・ライン)→ 以前は円(Circle)のように一周する路線だったため、現在は路線延長により完全な円ではありませんが名称はそのまま残っています
- District Line(ディストリクト・ライン)→ 前身のMetropolitan District Railwayに由来
- Hammersmith & City Line(ハマースミス・アンド・シティー・ライン)→ Hammersmith駅とthe City of London(ロンドン中心地の地区、金融街として有名)を結んでいるため
- Jubilee Line(ジュビリー・ライン)→ エリザベス女王2世の即位25周年を記念
- Metropolitan Line(メトロポリタン・ライン)→ 1863年1月に開通した世界初の地下鉄路線は当時のロンドンの通称「Metropolis(首都)」に由来
- Northern Line(ノーザン・ライン)→ 2つの路線が統合された当時、ロンドン郊外のNorthern Heightsまで路線を延長する計画があったため
- Piccadilly Line(ピカデリー・ライン)→ ロンドン中心地のPiccadillyを通っていたため
- Victoria Line(ヴィクトリア・ライン)→ Queen Victoria(ヴィクトリア女王)の名前に由来するVictoria Station(ヴィクトリア駅)を通っていたため
- Waterloo & City Line(ウォータールー・アンド・シティー・ライン)→ Waterloo Station(ウォータール駅)とthe City of London(ロンドン中心地の地区、金融街として有名)を結んでいるため
いかがでしたか。
ロンドン地下鉄の各路線の名称と色を把握しているとロンドン市内の移動が格段と便利になりますよ。
シリーズ記事として今後もロンドン地下鉄を乗りこなすための役立つ情報、歴史、豆知識をご紹介していきます。ご期待ください!