イギリス・ロンドンの地名・駅名は複雑で想像がつかない呼び方をするものもたくさんあります。
英語は綴り通りアルファベットを読み上げる簡単な言語ではありません。
読まない文字もたくさんありますので、綴りから発音を予測できない不便さがあります。
「正しい」発音というものはないのかもしれませんが、地元の人が使う地名・駅名をご紹介いたします。
日本語でも例えば東京の新宿は誰もが「しんじゅく」と呼び、「しんしゅく」や「にいじゅく」とは呼びませんよね。
これと同様に英語でも少なくとも「地元の人はこう言う」という発音があります。
英語の発音をカタカナで正確に表現することは不可能ですので、カタカナはあくまでも参考程度に捉えてください。
分かりやすくするため、よくある間違いの発音には「× 〇〇〇」とバツを前に表記しました。
語学学校の上級クラスでも習うことがある、International Phonetic Alphabet (IPA、国際音声記号)を併記しました。
シリーズ第5弾の今回もロンドンで見逃すことのできない5つの地名・駅名をご紹介します!
シリーズ第1・2・3・4弾は以下からご覧いただけます。
→ 「間違えやすいイギリス・ロンドンの地名・駅名 Part 1」
https://www.ryugakuatuk.com/hard-to-pronounce-british-place-station-names-1/
→ 「間違えやすいイギリス・ロンドンの地名・駅名 Part 2」
https://www.ryugakuatuk.com/hard-to-pronounce-british-place-station-names-2/
→ 「間違えやすいイギリス・ロンドンの地名・駅名 Part 3」
https://www.ryugakuatuk.com/hard-to-pronounce-british-place-station-names-3/
→ 「間違えやすいイギリス・ロンドンの地名・駅名 Part 4」
https://www.ryugakuatuk.com/hard-to-pronounce-british-place-station-names-4/
1. Uxbridge
発音 /ˈʌksbrɪdʒ/
(参考:アクスブリッジ → はじめのアにアクセント)
ロンドン西端部にあるこの地域はUからはじまりますが、「× ウクスブリッジ」とは呼ばず、アクスブリッジと発音します。
日本語の促音「っ」のようにブリッジの「ッ」を強調する必要はないので、アクスブリージやアクスブリジのように発音する方もいます。
Uxbridge駅はロンドン地下鉄のMetropolitan Line(マゼンタ、赤紫色の線)とPiccadilly Line(濃い青色の線)のUxbridge支線の終着駅ですので、地下鉄のアナウンスでもよく耳にする駅名です。
トラベル・ゾーンはZone 6で、ロンドン中心地のCharing Cross駅までは53分程度で移動できます。
ロンドン「地下鉄」はロンドン中心地は地下を通っていますが、トンネルを掘り維持する費用がかさむことから、路線を確保できるロンドン中心地以外の範囲は地上を通っています。
Metropolitan LineはZone 2のFinchlay Road駅から以西、Piccadilly LineはZone 2のBarons Court駅から以西は地上を通っています。
2. Piccadilly
発音 /ˌpɪkəˈdɪli/
(参考:ピカディリー → ディにアクセント)
ロンドン中心地の通り、Piccadillyはディを強調して発音するとネイティブの発音に近づけます。
スペル(綴り)はCとLが2つ重なるのが特徴です。間のDは1つです。
意外とスペルミスが多い地名です。
3. Piccadilly Circus
発音 /ˌpɪkədɪli ˈsəːkəs/
(参考:ピカディリー サーカス → それぞれはじめのピとサーにアクセント)
Piccadillyの単語一つの場合はディにアクセントがおかれますが、Piccadilly Circusと2語になるとPiccadillyのピが強調され、Circusのサーが最も強調されます。
イギリス英語は基本的にNon-rhoticと呼ばれ、Rを巻き舌で発音しないため、CircusのRは無音になります。
イギリス英語のアクセントの中には、Rを巻き舌で発音するRhoticのものもありますが、地元ロンドンではNon-rhoticで呼ばれるのが一般的です。
Piccadilly Circusは日本語ではピカデリー広場とも呼ばれ、1978年から2011年までの33年間もの間、長らく日本の旧三洋電機株式会社が「SANYO」ロゴのネオンを掲げていたことでも有名です。
Regent StreetとPiccadillyが1819年に繋がったことによりPiccadilly Circusが誕生し、1908年に初めて電気広告が掲げられました。
1923年に電光掲示板として、London Pavilionと呼ばれる建物の正面に広告が掲載されるようになり、以来100年近くロンドン中心地を照らし続けいてます。
2011年には従来のネオンランプからLEDディスプレイに切り替えられ、2017年に全面改修を行ったことも記憶に新しいです。
人通りが多く、いつも賑わいのある地区ですが、見方を変えるとそこに立つだけでイギリス・ロンドンの歴史が伝わってくる、非常に趣ある地区であることが周囲の建造物からも感じることができます。
Circusは広場という意味で、いくつかの通りが集まると交差点に円のような空間ができるため、そのように呼ばれています。
このCircusはラテン語の「輪」という意味の語が語源となっています。
さて、ここでクイズです!
ロンドン地下鉄の路線「Piccadilly Line(ピカデリーライン)」(濃い青色の線)はどこにアクセントがおかれるでしょうか?
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↓
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勘のいい方ならもうお分かりですね!
Piccadilly Lineは2語なので、Piccadilly Circusと同じように、はじめのピが強調されます。
参考:Piccadilly Line
発音 /ˌpɪkədɪli ˈ lʌɪn/
(参考:ピカディリー ライン → それぞれはじめのピとラにアクセント)
4. Shaftesbury Avenue
発音 /ˈʃɑːftsbəri/ /ˈʃæftsbəri/
(参考:シャーフツベリ シャフツベリ → はじめのシャにアクセント)
Piccadillyから北東に伸びる通り、Shaftesbury Avenueは読まない文字が含まれるため、混乱する方も多いようです。
Shaftsburyのようなイメージで、シャーフツベリやシャフツベリと発音されます。
「× シャフテスベリ」のように文字通り読みません。
はじめのAを伸ばすかは自由です。
Shaftesbury Avenueはロンドン中心地のウェスト・エンドの中でも特に劇場が数多く集結する地区、通称Theatreland(シアターランド)を構成しています。
世界トップレベルのミュージカルを本場ウェスト・エンドで楽しんでみてはいかがでしょうか。
イングランド南西部のDorset(ドーセット)にある街、Shaftesburyも同じ発音です。
5. Woolwich
発音 /ˈwʊlɪdʒ/ /ˈwʊlɪtʃ/
(参考:ウリッジ ウリッチ → はじめのウにアクセント)
ロンドン南東部のこの地区は、WoolとWichに分けて「× ウールウィッチ」と発音しないように注意しましょう。
Woolichのようなイメージでウリッジもしくはウリッチと発音され、二つ目のWは無音となります。
ウリッジもしくはウリッチと短めに発音するとネイティブの発音に近づけます。
シリーズ第1弾でご紹介したGreenwichと同じように、Wichを「× ウィッチ」と発音しません。
偶然にもWoolwichはRoyal Borough of Greenwich(グリニッジ王室特別区)というロンドン自治区にある地域です。
WoolwichとGreenwichのWichは「× ウィッチ」と発音しない、覚えておいて損はない情報ですね。
いかがでしたか?
この記事では間違えやすいイギリス・ロンドンの地名5つをご紹介いたしました。
シリーズ記事として今後も間違えやすい地名をご紹介していきます。ご期待ください!
ネイティブの発音を聞かないと「地元の人はこう言う」という発音を学びようがありませんので、もしこの記事を読んで少しでも興味を持たれましたら、ぜひイギリス留学・ロンドン留学をご検討ください。
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※ この記事はロンドンを含むイングランド南部で広く使われている発音(アクセント)、Standard Southern British English (SSBE)を元にしていますので、イギリス国内でも他の地域の発音とは違うこともあります。
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